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はじめの一歩
第5章 Piece of memory ー記憶の欠片ー
「瞳…て呼んでもいい?一回寝ただけで、って思う?」

「別に…彼氏に呼ばれるなら、瞳さんよりは…瞳の方が落ち着く、かな…」

「ホント♪」

嬉しそうにぎゅう、と抱き締めてくる。

「俺のことも、幸村くんじゃなくて、順一って呼んで。」

「わかった。」

ぐりぐりと頭を押し付けて抱きついてる順一の下半身には硬い感触があって。ぐりぐりする度にお腹に当たる。

「硬くなってる、けど…」

順一は少し腰を引いて。

「朝だから仕方ない…」

そっと手を伸ばして。
硬い部分に触れてみた。

「あッ、ダメそれ!」

と逃げちゃう。

「ココ、いいんでしょう?」

昨日の、仕返し。

ニヤ、と笑って。

きぅ、と軽く握ったソレを、上下にさすってみた。

「…んアッ…も、ダメだって!我慢出来なくなるからァ!」

「我慢、する必要あるの?」

目を覗き込んで、笑うと。
順一は、怒ったように唇を噛み締めた。

「もぅ! 瞳が煽ったんだからな!責任とってよ!」

ぐりん、と身体が反転して組み敷かれる。
キスの雨に、起き抜けの頭が蕩ける。

朝からもう一度愛し合って。
結局起きたのは10時過ぎだった…

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