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はじめの一歩
第6章 Piece of memory Ⅱ ー記憶の欠片 ー
レストランを出て、
「ご馳走さまでした。ご両親にも、よく言っといてね。じゃ、これで。」
と別れようとすると、吉田さんは慌てた様子で、
「あ、あの、もう、少し。ご一緒出来ませんか?」
「…いいけど。どこに行くの?」
「もう少し、お話、したいな、って…」
食後のコーヒーを飲んだばかりで、カフェでもないな、と思い、またその辺の公園で座る。
「…予定は、ないんだけどね。俺は、高校生の女のコが喜ぶような話題も提供出来ないし…お話と言われても、正直何を話したらいいか、よくわからない。」
「…何でもいいんです。深谷さんは、どんなお仕事されてるんですか?」
「え?仕事?」
吉田さんは、真剣な顔で頷く。何だろう。将来の進路の参考とか?まさかな。
「仕事は、システム会社の営業。企業の顧客管理とかに使うソフトを販売してる。俺は主に、小さなクリニックとかサロンとかのカルテ管理の販路を担当してて…要は、手間の割にあんまり利益が見込めない小口だね。」
俺は自嘲的に笑った。
「ご馳走さまでした。ご両親にも、よく言っといてね。じゃ、これで。」
と別れようとすると、吉田さんは慌てた様子で、
「あ、あの、もう、少し。ご一緒出来ませんか?」
「…いいけど。どこに行くの?」
「もう少し、お話、したいな、って…」
食後のコーヒーを飲んだばかりで、カフェでもないな、と思い、またその辺の公園で座る。
「…予定は、ないんだけどね。俺は、高校生の女のコが喜ぶような話題も提供出来ないし…お話と言われても、正直何を話したらいいか、よくわからない。」
「…何でもいいんです。深谷さんは、どんなお仕事されてるんですか?」
「え?仕事?」
吉田さんは、真剣な顔で頷く。何だろう。将来の進路の参考とか?まさかな。
「仕事は、システム会社の営業。企業の顧客管理とかに使うソフトを販売してる。俺は主に、小さなクリニックとかサロンとかのカルテ管理の販路を担当してて…要は、手間の割にあんまり利益が見込めない小口だね。」
俺は自嘲的に笑った。