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はじめの一歩
第6章 Piece of memory Ⅱ ー記憶の欠片 ー
翌朝、シャワーを浴びに行こうとした清美ちゃんは、

「….やだっ、なんか、まだ入ってるみたい…」

腰が上手く立たなくて。ベッドから降りたなり、へなへなと座り込んでしまう。俺は軽く笑って、清美ちゃんを抱き上げた。
お姫様ダッコ出来ればいいんだけど、生憎そんな腕力がなくて。
よいしょッと気合いを入れて、子供を抱くような姿勢で。清美ちゃんをユニットバスまで連れていく。清美ちゃんは恥ずかしがったけど、無理やり一緒にシャワーを浴びた。

朝食を食べて、富良野駅までバスにのり、駅前でレンタカーを借りて雪道を走る。

清美ちゃんはお墓に向かう間もずっと、下腹のあたりの違和感を気にしてもじもじしていて。

俺はクスクス笑いながら

「トイレは早めにおしえてね?あんまり止まれるとこなさそうだから。」

とからかうと、清美ちゃんはぷぅっと膨れて

「違います!」

と怒った。
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