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はじめの一歩
第2章 トシシタのオトコのコ
「 ンなワケあるか。係長になったって 昇給なんてスズメの涙だっつの。それよか正社員一人分の稼ぎが無くなっただけ家計への打撃が深刻だよ。」
「そりゃそうか。あ~もうそういうの聞いただけで結婚とか無理だ」
隣の人が身震いするように首を振る。でもニヤ、と笑いながら、
「久々に呑み誘おうかと思ったけどその調子じゃ無理そうだな。じゃあさ、今度の休み嫁さんと一緒にウチ来るか?昼間のウチ呑みなら固いことも言わねぇだろ。」
「別に良いけどお前ん家行ってどうすんの?デリバリーピザと乾きモンで呑むとか大学生じゃあるまいし。そもそもエミ呑めないじゃん。車も運転できんしハンドルキーパーにもならんわ。」
「最近さ、簡単なつまみ作るようになったんだ。あと餃子くらいなら作れる。」
「マジで?」
「ん。だからたまには外メシもいんじゃね?まぁ嫁さんがいやじゃなかったらの話だけど。」
「聞いてみるわ。しっかしお前が料理ねぇ…」
「一人暮らし10年だ。いい加減惣菜にも飽きが来てさ。」
「まぁそりゃわからんでもないな。俺も結婚した理由はそれが一番大きいし」
すごく砕けた話しっぷりで、仲がよさそうだ、と思った。
僕はいつまでもそこに居るのも何なので、頭を下げて喫煙室を出た。
その時宮本さんと話していたのが、宮本さんの同期で、営業部の北川さんという人だということはかなり後になってから知った。
「そりゃそうか。あ~もうそういうの聞いただけで結婚とか無理だ」
隣の人が身震いするように首を振る。でもニヤ、と笑いながら、
「久々に呑み誘おうかと思ったけどその調子じゃ無理そうだな。じゃあさ、今度の休み嫁さんと一緒にウチ来るか?昼間のウチ呑みなら固いことも言わねぇだろ。」
「別に良いけどお前ん家行ってどうすんの?デリバリーピザと乾きモンで呑むとか大学生じゃあるまいし。そもそもエミ呑めないじゃん。車も運転できんしハンドルキーパーにもならんわ。」
「最近さ、簡単なつまみ作るようになったんだ。あと餃子くらいなら作れる。」
「マジで?」
「ん。だからたまには外メシもいんじゃね?まぁ嫁さんがいやじゃなかったらの話だけど。」
「聞いてみるわ。しっかしお前が料理ねぇ…」
「一人暮らし10年だ。いい加減惣菜にも飽きが来てさ。」
「まぁそりゃわからんでもないな。俺も結婚した理由はそれが一番大きいし」
すごく砕けた話しっぷりで、仲がよさそうだ、と思った。
僕はいつまでもそこに居るのも何なので、頭を下げて喫煙室を出た。
その時宮本さんと話していたのが、宮本さんの同期で、営業部の北川さんという人だということはかなり後になってから知った。