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はじめの一歩
第4章 Let's party
ちなみに、タニグチの当時のあだ名は
『モッコリパンツ』。
今思うと可哀想なあだ名だけど、まぁ高校生の男子なんてそんなもんだ。
水泳部員だった俺たちは当然ビキニタイプの競泳水着を着てるのが常態だった。
あの、キツイ水着の中で、下に向けると気持ち悪いし大概の奴は上向きに収納してたから、誰だって多少はカタチが出る。水ん中で縮んでるからはみ出したりはしないけど、それにしたって、別に勃ってるわけでもないのに収まらないんじゃないかと思われるサイズでからかわれ続けた後輩だった。
ガタイのいい奴なら兎も角、身体が小さくて顔も童顔だから余計にアンバランスで、それも目立つ原因だっただろう。
谷口いわく、大きさが気になりだしたのは中二くらいのときで、でも中学の時はショートスパッツ型OKだったから、あんまり気にしなかったそうだ。
でも高校になるとビキニタイプで、水泳を辞めようかとマジで悩んだと言っていたから本人にとっては深刻だったんだろうけど、俺らにとっちゃからかう対象でしかなかった。
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