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はじめの一歩
第1章 Butterfly
彼女が、高校を卒業したのも、
一之瀬社長が亡くなったのも同じ年。
葬儀の日は雪が降っていた。
確か、2月の終わりか…いや、3月に入っていたかもしれない。時季外れの雪だと思った記憶がある。
卒業直前に、父親が亡くなり、あの頼りなさげな母親と、弟を養うために、単身この世界に飛び込んだのか。
だとしたら大した度胸だ。
18やそこらの女の子が、なかなかできる決断じゃない。
まだ彼女があの時の、一之瀬社長の娘だと確定したわけではないが、そう考えると辻褄が合う。
もっと、彼女のことが知りたい。
そうして徐々に、店に通う頻度が上がって行った。
一之瀬社長が亡くなったのも同じ年。
葬儀の日は雪が降っていた。
確か、2月の終わりか…いや、3月に入っていたかもしれない。時季外れの雪だと思った記憶がある。
卒業直前に、父親が亡くなり、あの頼りなさげな母親と、弟を養うために、単身この世界に飛び込んだのか。
だとしたら大した度胸だ。
18やそこらの女の子が、なかなかできる決断じゃない。
まだ彼女があの時の、一之瀬社長の娘だと確定したわけではないが、そう考えると辻褄が合う。
もっと、彼女のことが知りたい。
そうして徐々に、店に通う頻度が上がって行った。