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はじめの一歩
第5章 Piece of memory ー記憶の欠片ー
「就職するまでは、バイトが収入源だから、そりゃ贅沢はできないけど、でも、精一杯大事にします。付き合ってみて、どうしても無理なら振ってくれていい。だけど、今ココで、俺のこと何も知らない状態で、学生だからって理由だけで否定はしないで?」
考え込んで黙ったままの私に、畳み掛けるように、
「…俺だって、中瀬さんみたいな好みのタイプのヒトに出会うなら、もっと大人になって、釣り合う状態で出会いたかった。自信持って告りたかった。けど、今はまだ、学生だから。正直自信なんてない。でも、2年後、社会人になってから連絡したって、きっと誰だよってなるし、その時に中瀬さんに恋人が居たら、立ち直れない気がするから。だから、お願いします!」
がばっと勢いよく頭を下げられて。
往来で目立つことこの上ない。
「わ、わかった!わかったから、顔上げて⁉︎」
「ホント?」
ユキムラジュンイチが、ニコッと、晴れやかな顔で笑った。
考え込んで黙ったままの私に、畳み掛けるように、
「…俺だって、中瀬さんみたいな好みのタイプのヒトに出会うなら、もっと大人になって、釣り合う状態で出会いたかった。自信持って告りたかった。けど、今はまだ、学生だから。正直自信なんてない。でも、2年後、社会人になってから連絡したって、きっと誰だよってなるし、その時に中瀬さんに恋人が居たら、立ち直れない気がするから。だから、お願いします!」
がばっと勢いよく頭を下げられて。
往来で目立つことこの上ない。
「わ、わかった!わかったから、顔上げて⁉︎」
「ホント?」
ユキムラジュンイチが、ニコッと、晴れやかな顔で笑った。