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瞳で抱きしめて
第4章 不意討ち
「誰が」


「俺が」


「光が?」


「そう」


「私を好きなの?」


「うん…」



━━━━━何を言っているんだ、この子は。



不意討ちの告白に、私はぽかんと口を開けるしかなかった。


電気のついていないリビングは、店へのドアについた小さな磨りガラスから漏れる向こう側の電気の光と、窓からの春の夕方の弱い日光しか差し込まなかった。


ほの暗いその部屋の中でも、光が顔を赤らめ、熱っぽい目線で私を見つめているのが分かった。



そんな彼の表情を見て確信する。



「恋愛対象としての好き。ってこと?」



不思議と落ち着いている私。


年上だからだろうか。

それとも、光があからさまに顔を真っ赤にしているからだろうか。



「そうだよ…っ……は、恥ずかしい……」



ついに私を真っ向から見つめることができなくなったのか、光は俯いた。

しかし、すぐに言葉を繋ぐ。



「ずっと好きだったんだ。…多分、一目惚れ。信じてくれないかも知れないけど」



顔を上げて、再び私を見据える。



「入学したら告白しようと思ってた」
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