この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
瞳で抱きしめて
第6章 元カレ
佐々木 湊斗。
樹理さんより一つ年上のその元カレは、樹理さんとは幼なじみの関係。
母親同士が妊婦の頃からの友人らしく、物心がつくずっと前からの付き合いなのだそうだ。
家も近所で、小中学校も同じ。
「付き合いだしたのは、お姉ちゃんが14歳の時だね」
「そんなに前から…」
「湊斗くんから直接聞いたけど、お姉ちゃんを守りたかったんだって」
「守る?」
「…いじめから」
いじめ、という単語を口にした真理さんは短くため息をつく。
「当時、すさまじかったの。お姉ちゃん、しょっちゅう裸足で帰ってきてたし、教科書もボロボロにされてて自宅用に全部同じの買い直したりしてた」
「…」
ちょうど1年前だ。
樹理さんに傷だらけのところを発見されて、彼女もいじめられていた過去があると話してくれたのは。
樹理さんより一つ年上のその元カレは、樹理さんとは幼なじみの関係。
母親同士が妊婦の頃からの友人らしく、物心がつくずっと前からの付き合いなのだそうだ。
家も近所で、小中学校も同じ。
「付き合いだしたのは、お姉ちゃんが14歳の時だね」
「そんなに前から…」
「湊斗くんから直接聞いたけど、お姉ちゃんを守りたかったんだって」
「守る?」
「…いじめから」
いじめ、という単語を口にした真理さんは短くため息をつく。
「当時、すさまじかったの。お姉ちゃん、しょっちゅう裸足で帰ってきてたし、教科書もボロボロにされてて自宅用に全部同じの買い直したりしてた」
「…」
ちょうど1年前だ。
樹理さんに傷だらけのところを発見されて、彼女もいじめられていた過去があると話してくれたのは。