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瞳で抱きしめて
第6章 元カレ
「まじかぁー!?いいなぁ、お前松井さんから誘われたの?!」
学校を出て駅まで歩きながら、先程の遊びに誘われた話をしたら隆史が大声をあげた。
「うるさっ…!お前ただでさえ地声大きいんだから叫ぶなよっ」
耳元で叫ばれた智也が顔をしかめる。
「いいなぁ、俺も一緒に追加してくれよ」
「別に構わないと思うけど」
「よっしゃ!」
「しかしさすがだよなぁ」
浮かれる隆史の横で智也が呟く。
「光ってモテるよな。松井さんもやっぱりお前に目をつけてたんだな」
「は?」
思ってもいなかった言葉に声が裏返った。
「まー、仕方ないか。そんな王子様みたいな顔してるんだから」
「知らないよそんなこと」
ぶっきらぼうに返す。
顔のことを褒められているのは分かるのだが、あまり気分が良くないのは、長年この見た目が原因でいじめられてきたせいだろう。