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私立S学園高等部
第4章 Pink Prisoner
自分が最早どんな格好をしてるのかよく分からない。
ただ快楽に浸っている…。
音楽をかけていてその歌詞が途切れ途切れで頭に入ってくる。

この人とのセックスは演技とかしなくていいから楽だしその分ますます感じるの。

「はぁ、はぁ…。イッちゃう…。」
本当にイケそう。
あと少しあと少し…。

でもそのあと少しが越えられなかった。

気が付けば八月も十日を過ぎていた。
寮は既に大半の生徒が実家に帰っていて閑散としていた。
阿部先輩も既に祖父母の待つ京都に帰っていた。
何人かのお盆ギリギリに帰る組と親が海外だとか仕事だとかで帰らない生徒だけ残っていて、私もその一人だった。
帰りたくないけど帰らなきゃいけない。

8/13。
帰省ラッシュを後目に東京に向かう。
東京出身って話すと羨ましいとか樹理っぽいとか言われるけど東京の印象なんて無い。
忌まわしい両親のことしか浮かばない。

東京駅に母がベンツで迎えに来ていた。
「樹理ちゃん、やっと帰ってきたのね。」
「…。」
ただいますら言いたくない。
母は私を助手席に乗せようとするが荷物重いから、と言って後部座席に乗り込んだ。
母は兄の話とか父の話とかしてくる。
兄の話は聞きたいが父の話は要らない。

「本当に貴方は冷たいのね…。」
突然母は言った。
聞いてないのバレてたか。
「ごめん、疲れて眠いの。」
大体長旅で疲れてるのに一方的に喋るのやめて欲しい。
「貴方って子は…。」
「あー五月蝿い五月蝿い。寝かせて。」
断固として拒否。
殴られようが家から追い出されようがどうぞ、って感じ。
「だからS学園とか行かせなくなかったのよ。このお家から○○学院とか通って欲しかったのに。」
「あー五月蝿い五月蝿い。学校とか関係ないよ。私が両親のこと嫌いなの子供の頃からだし。」
中等部時代は両親に対して冷たかったけど嫌いって態度を全面には出さなかった。
今は全面に出している。
だって両親は私をS学園を中退とかさせないの知ってる。
高津家の娘が高校を中退したとか恥ずかしい、と思うだろうから。
そういう経歴に傷が付くのを本気で嫌がる人達だから。
中等部時代なら無理矢理転校させる危険性があったので大人しくしていた。
「樹理!!貴方何てこと言うの!?」
あー五月蝿い五月蝿い。本当に眠いんだから…。
シートベルトで窮屈なのにうつらうつらしている自分がいた。
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