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私立S学園高等部
第1章 母の恋人
私は英司さんの腕の中で英司さんを見上げた。
母が入院してから英司さんも痩せた気がするけどでも前より大人っぽくなった気がする。
私をすっぽり包む大きな腕。
「せりなじゃお母さんの代わりになれないの?」
「えっ!?」
英司さんの驚く顔。
「せりな、まだ子供だけど…。それでもの英司さんのこと好きだし、胸も…少しだけど大きくなってきたの…。」
「え?せ、せりなちゃん!?ちょっと待ってよ!!」
「せりな、英司さんのこと好きなの!!裸で抱き締めて欲しいの!!」

今思い出しても恥ずかしい。
何てマセた小学生なんだ…。
それも母親が亡くなったばかりなのに母親の彼氏に迫るんだから…。

でも。
寂しかったし、英司さんだけがあの時の私の心の支えだった。

「裸で抱き締めてって…。せりなちゃん俺とお母さんのこと見てたの?」

ギクッ!!

私は黙って頷くしかなかった。

「まあ、何となくせりなちゃんに見られてるんじゃねーかとは思ってたけど本当に見られてたのか…。」
「て?バレてたの?」
「え、あ、まあ、その…。」
これは後から聞いたんだけど次の日の朝の私が何となく色っぽくて英司さんはちょっとドギマギしてたのだそうだ。

「せりなちゃんはまだ小学生なんだし高等部に上がった時にそれでも俺のこと好きならもう一度告白してよ。」
「やだ!!」
思えば信じられない位その時の私は強情だった。

英司さんに抱きついた腕を離して自分の服を脱ぎ出した。
「え?せりなちゃん??」
イケメンが本気で慌てる。

可愛い。

英司さんやっぱり好きだ。
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