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私立S学園高等部
第4章 Pink Prisoner
まあセフレとも言うけどなー。
「あんたらそれから家柄とか言えるタマかよ。二代目ボンボンと成金の娘の分際で。」
「樹理ちゃん、何てこと言うの!?」
食堂での私と両親のバトルは声が大きくなっていたこともあり注目を集めていた。
「お友達と言っても樹理に相応しい…」
「あんたらみたいな下品な人じゃないから、阿部先輩は。あんたらに相応しいって詐欺師か何か?」
「樹理!?」
普段私の意図とは違ってお嬢様キャラだと思われてる高津樹理。
でもこれが本性。
そしてそのギャップと両親と私の険悪さに周りはドン引きしていたのだそうだ。

その空気を変えた人がいた。

「高津樹理さんの御父様、御母様。」
私達のテーブルに来て挨拶したのは…。
阿部一史生徒会長、その人だった…。

「ワタクシS学園高等部の生徒会長、阿部一史と申します。高津樹理さんとは一緒に勉強したり、今回も英語劇に参加していただいたりと仲良くさせていただいております。」
すげえええええええ。
陰険モードだった両親が阿部先輩の超絶爽やかイケメンオーラ全開にさすがにここでは陰険モードを出したら負けだと思ったのかアルカイックスマイルを浮かべている。
「大事な娘様の寮生活で不安かと思いますが樹理さんは勉強も英語劇でも努力され頑張っておられます。そして僕達も美人な樹理さんに憧れています。」
何じゃそりゃー!!
ぶっちゃけ歯が浮く話だけど先輩が言うとなんか素敵オーラ全開だった。
そして両親の毒気が抜けていくのが分かった…。
「今後とも樹理さんと仲良くさせていただきたいです。どうか、宜しくお願い致します。」
先輩は綺麗にお辞儀をした。
さすがの両親もここでは「こちらこそ樹理を宜しく」
としか言えなかった。
そこから両親の阿部先輩への質問責めが始まった?
「ご両親は何を去れているのですか?」
「父は○○省に勤めております。今は海外勤務です。母も官僚でしたが母は既に亡くなっております。」
「じゃあご両親は大学はどちらで?」
「父は京大です。父は出身も京都なので。母は東大でした。」
うちの父は六大学出身で兄も国立だけどさすがに東大とか京大ブランドを聞くと弱い。
「阿部君は将来どう考えておられるのかな?」
「まだ決めていませんが祖父母の住む京都か父がそろそろ東京に戻ってきそうなので東京の大学への進学を考えています。」
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