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私立S学園高等部
第4章 Pink Prisoner
「東京の大学は受けないの?」
「うん。親父は来年日本には帰ってくるけど祖父母の方がこれから俺の助けを必要とするんじゃないかって。だから大学四年間は祖父母と住もうと思ってる。」
「介護ってやつ?」
「まあ今は元気だけどいつ介護しなきゃいけなくなるかわからないし、介護とまでいかなくても色々若い家族がそばにいた方が良いこともあるかな?と。まあ俺の方がメリットだらけだけどね、実際は。」

家族思いでそこまで考えられるなんて…。
私には全く無い要素だ。

「漠然と法学部か経済学部とか考えてるけど官僚になりたいとかもないし…。両親のことは尊敬してるけど…。」
そんなこと言い出したらわたしなんか大学受験、東京以外で親が進学させてくれる所、って基準で選ぼうとしてるのですが…。

チャラ男、甘えん坊将軍のくせにまともに考えてるじゃん…。

自分のいい加減さに愕然とした。

冬休みが終わり新学期。

二学期に入ってから私以外の女子とはセックスしていない阿部先輩だったけど、三学期に入り、生徒会長任期満了で余裕が出来たにもかかわらず、先輩は女の子と遊ぶのをやめていた。
自習室や大学の図書館に籠るようになった。
今まで以上に勉強しているようだった。

そして。
勉強漬けに疲れた時に。
「樹理ー土曜日同室のヤツ居ないし泊まりに来いよー。」
とお誘いが来る。

私も阿部先輩以外の男子とセックスしていない。
別にセックスがどうこうとかじゃなく…。
進路の事を考える時間が増えてぼんやりしていた。

勉強は一応していて学年末の試験の勉強も始めていた。
学年末試験の結果が出たら進路面談。ある程度の志望校、志望学科を決めないといけない。

「何か樹理最近ぼんやりしてない?」
さすが阿部先輩。よーく分かってらっしゃる。
土曜日の夜、ご飯もお風呂も入った後、先輩の部屋に行ってた。
先輩の部屋もすっかり慣れてしまって、リラックスしてる自分がいる。
「何か悩み事でもあるの?体調悪いん?生理はこないだ終わったよな?」
「何で私の生理の日まで知ってるのよ!?」
阿部先輩はそんなことまで知ってるの!?
「先週俺の誘い断ったじゃん?でも他の男子の所行った訳でも無さそうだし、あ、これは…、と。」
はい、ご名答。先週は生理中でした。
恋人、というより最早…。
家族の域じゃないですか?


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