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私立S学園高等部
第5章 初恋
俺、阿部一史は国家公務員の両親の長男として産まれた。
母は官僚としての激務に耐えてたが俺を出産してからは体調を崩し、官僚を辞めざるを得なかった。
父が言うには優秀な人だったらしい。
父も比較的出世してる方ではあるが同期では母が一番仕事ができると目されていたのだとか。

しかし俺が一歳になった辺りから母は入退院を繰り返すようになり、俺の育児すらままならなくなった。
俺は父の両親である京都に住む祖父母の家に預けられた。

寂しかったでしょ?とか可哀想に、とか言われてたけど俺は祖父母が大好きだったし祖父母に育てて貰えたことは本当に幸せだったと思ってる。

俺が三歳になった頃、母の容態は悪化し、母は32という若さでこの世を去った。

俺は祖父母に育てられているから父とは仲は悪くないがあんまり思い出とか無いし、話したことも少ない、
クールで仕事の出来る官僚のイメージの父だが、母が亡くなった時は俺以上に泣いてたのを今でも鮮明に覚えている。
父は再婚しろとかお見合いしろとか色々謂われたらしいが全く歯牙にかけずに仕事に邁進したのは、元々仕事大好き人間だったってのもあるだろうが、母のことを本当に好きだったからだと思う。

母が亡くなり俺は祖父母に育てられていたが祖父母もその負担は決して小さくなかった。
でも父が男手一人で育てるのも無理がある。
そこで父と祖父母が決めたことが全寮制のS学園の小学部に俺を入学させることだった。
祖母は「一史が可哀想、うちで育てる。」と反対したらしいけど俺も祖母がしんどそうなのは気付いてたし、祖父母と離れるのは寂しかったけど夏休みとかは祖父母の家で過ごせるんだしそれならS学園に進学しても良いと思ってた。

そして全寮制の小学生生活が始まった。

中等部こそガチガチの規則でがんじがらめの生活が待ってるけど、小学部は自立がテーマで掃除や家事を徹底して叩き込まれたり家族に会えないことを除けば良い環境だった。
全寮制の小学校…。財力はあるけど家の事情でここに渋々来ている児童はかりだ。

俺も入学して1ヶ月位は祖父母や京都が恋しくて仕方なかった。
でも5月位から寮の生活に馴染んでいたし、夏休みには京都に帰れるんだからそれまで頑張ろうと思っていた。
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