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私立S学園高等部
第5章 初恋
俺なんか。
俺のお母さんは空にいて会えないのに。

当時の俺にはその一年生はワガママな女の子にしか見えなかった。

そして。
その困り果てているお母さんに釘付けだった。
寮の玄関で二人が話してて俺はめんどくさいなーと思いながら隣を抜けて寮に入ったのだがその女性の顔をしっかりチェックすることを忘れていなかった。

あぁ…。美人だなぁ…。

それが俺と岬はるか先生との初めての出会いだった。

それからクラスや寮で岬はるか、岬せりな親子の話題はよく出たので家庭環境はすぐに把握できた。

あの甘ったれ一年生岬せりなのお母さん、岬はるか先生はこの学園の高校の国語の先生。
お父さんはいなくて家族は二人だけ。
はるか先生は職員寮に住んでるので週末は岬せりなは泊まりに行っている。

両親と会えないこの学園に於いてお母さんがそばにいる岬せりなは羨望の対象だった。
俺は…。羨望というよりは。
嫉妬してた。
あの美しい人のそばにいられるなんて…。

「岬さんって当時から可愛かったのかな?今でも可愛いけど。」
岬親子と初めて会った時の話をしていると樹理が喋った。
裸で布団の中にいるのに色気オフモードの素の表情の樹理がいる。
「俺は岬せりなを可愛いって思ったこと一度も無いけどな。樹理はずっと可愛いと思ってたけど。」
樹理は驚いた顔をして固まっている。
いつものクールな樹里じゃない。
こういうの可愛い。
俺は樹理のおでこにキスをした。
樹理は困惑した表情で
「私可愛くないよ…。」
と呟いた。
樹理は美人だとか綺麗だとか言われるのは慣れてるんだろうけど可愛いってあんまり言われたこと無いんだろうな。
まあ世間一般では岬せりなも可愛いとか美人の類いなんだろうな。
でも大人になった俺はこの一言で片付くと思ってる。
「全然タイプじゃない。」
そして樹理やはるか先生はタイプなんだと。

初めてはるか先生を見た時から小二の俺の中ではお気に入りの女性だった。
でも、それを周りに言っちゃいけない気がしてずっと自分だけの秘密にしていた。
はるか先生は時々岬せりなをお迎えに来ていたので見掛けることはちょくちょくあった。
その度にラッキー、って思ってたし、挨拶できる状況なら挨拶していた。

そしてあんまり好きじゃない岬せりなとなるべく接点は持たないようにはしてたけど、何らかの用事で話す時は出来る限り親切に接していた。
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