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私立S学園高等部
第5章 初恋
二学期も相変わらず図書館に通ってはるか先生を遠くから眺めたり、栃本さんと喋ったり、あとは残り少ない小学生生活を楽しんだりしていた。
小学低学年の頃は成績は決して良い方では無かったけど高学年位から成績は伸びていた。

夏休みにはるか先生と栃本さんが旅行に行ったと聞いてムカついたけどお土産ももらったし、岬せりなも一緒だったと聞いてそれならめんどくさいから羨ましくも何ともないわ、と思った。

時間はどんどん過ぎていく。
年が明けると「あーもうすぐ小学校卒業なんだ」と実感が湧いてきた。

こうやって図書館ではるか先生を遠くから見ることも寮の玄関で岬せりなの為に来たはるか先生に出くわすこともなくなるんだ…。

小学部の寮から中等部の寮に引っ越さなきゃいけなくなるから荷物とか整理する必要があった。
今年の春休みは引っ越しで全て潰れる…。
三学期、忙しいよ…。

中等部の図書室とかおそらくショボそうだし読みたい本も読んどかなきゃ。
俺は本当にマメに大学の図書館に通っていた。

三月入って卒業式直前の日。
大学の図書館ではるか先生にばったり会った。
栃本さんは居なかった。
はるか先生一人の時にこんなに近くでばったり会うのは超久し振りだった。
「こんにちは。」
「あら?阿部くん、久し振り。」
なんかはるか先生少し痩せた気がする。顔色も悪いような。

でもやっぱり綺麗。

はるか先生に見とれてしまう。

たまたまその時俺がはるか先生にばったり会った本棚の辺りは誰も居なかった。

「阿部くん確か六年生だったよね?もうすぐ卒業だね?」
「はい。」
「中等部でも頑張ってね。」
「ありがとうございます。」

中等部じゃはるか先生に会えないじゃん!

「中等部は寮から出られないから次に阿部くんに会えるの高校生になった時かな?先生、楽しみだな。」

そんなに会えないの楽しみじゃないよ!!

「阿部くんに国語教えることになるかもね。」

「はるか先生…。」
「うん?どうしたの?」
俺の声は震えていた。
「俺、高校生になったら栃本さんに勝てる自信は無いけど負けないイケメンになるから…。俺、はるか先生のこと好きだから。」

俺ははるか先生の顔も見られないまま、そのままダッシュで寮に帰ってた。
そしてまた寮の部屋に着くと目から涙がこぼれていた…。



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