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私立S学園高等部
第7章 セカンド・ラブ
「俺は親父と一緒に暮らしたかったけどなぁ。」
「お父さんと?」
「ああ。まあ親父は今海外勤務だけどね。そろそろ来年辺り東京に戻ると思う。」
樹理には京都に祖父母がいる話はしてたけど自分の両親とかどうしてこの学園に来たかとかはまだ言ってない。
いや、俺は家庭環境のこと友達にもあんまり言ったことない。
だけど何故か自然に樹理にはその話をした。
「俺の両親は二人とも所謂キャリア官僚だったの。でも母親は俺を産んでから体調を崩して俺が三歳の時に亡くなったの。で、親父は俺を実家の両親に預けたけど実家の両親もいつまでも俺を見られる訳じゃないしそれならとここの小学部に俺を入れたの。」

「この学校での生活は満足してるし親父は仕事大変だけど俺のことはちゃんと気にかけてくれてるし、夏休みとかはじいちゃんばあちゃんが面倒見てくれるけどやっぱり子供の頃はね。寂しかったかな。」
寂しいとか今まであんまり人に言ったことない…?
いや、おれ、はるか先生の前で泣いたっけ。

「東京かじいちゃんばあちゃんの住む京都に進学しようとは思ってる。自分は両親みたいな官僚とか無理だと思うけど。」
「家族思いなんですね。」
「意外だろ?」
「うん。チャラい、遊び人のイメージしかなかった。」
「ヒデェ」
俺は樹理の頭を軽く叩いたけど心の中では確かにそうだな、俺って酷いよな、と呟いていた。
「まあ女好きなのは認めるよ。でも一応ちゃんと勉強してるけどな。」

二人で夕食を食べながら勉強の話とかをして、そして別れた。
その日風呂に入った時。
何人か知っている先輩が入っていて声を掛けられた。
「おお、阿部。お前あの一年の美人の子とラブラブじゃん?食堂でイチャイチャしちゃって。」
めんどくせぇ。同級生なら軽くいなせるのに。
「ラブラブじゃないですよ、親しくはしてますけど。」
「沢山いるセフレの一人?」
否定はしなかった。
入学直後以来樹理とはセックスしてなかったけど。
「本当にあの高津さんって子美人だよなぁ。」
「俺も一発ヤらせて欲しいわ。」
「阿部くーん、俺、高津さん誘っちゃっていい?」
「別に俺、高津さんと付き合ってる訳じゃないので…。」
何か嫌や。
こないだの奥田に感じた気持ちとは違う。
見た目は良いけど性格的にあんまりイケてない先輩方に樹理と寝て欲しくない。
そんなこと俺が言えた義理じゃないけど。
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