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私立S学園高等部
第2章 美人教師と忘れ形見
さっきのはるか先生とせりなちゃんの姿が頭に焼き付いて申し訳無いけど目の前の女の子達に興味が持てなかった。

「お前何ぼーっとしてんだよ?」
その日の夜、俺の部屋で男子四人集まった反省会とやらで俺が上の空だったと集中砲火を浴びる…。

何だよ!?お前ら俺はあくまでも客寄せパンダだろ?
大体俺が一番可愛い子持って行ったらそれはそれで集中砲火だろ?

でも山崎がこんな突っ込みをして話の流れは変わる。
「お前な、窓の方見てたけどあそこにおったんはるか先生と娘さんやんな?」

お前も気付いとったんかーい!!

「はるか先生と娘さんいたの?」
「マジマジ?俺も見たかった!!とっちーも山崎も教えろよ!!」

そして大地がこんなことを言い出す。
「とっちーお前さー、はるか先生と出来てるの?」
「はぁ?何で?」
「マンツーマン補習とかもそうだし大学の図書館で一緒にいる所俺、見たことあるし。なんか普通に喋ってて雰囲気良さそうだったし?」

雰囲気…良いのか?

それまでの『合コンへのやる気の無い態度』に対する集中砲火なんてましだった。

「とっちーお前はるか先生とどういう関係なの?」
「はるか先生のこと好きなの?」
「それともはるか先生の方がとっちーのこと好きなの?」

「いや、なーんもねーし。確かに図書館で会って喋るけど本の話とか勉強の話ばっかりだし。夏休みに入ってからはあんまり会ってないし。」
「『あんまり』だとおお!?ってことは夏休み前はよく会ってたのか?」
「担任だから毎日会うんですが…。」
「そらそうや」

「でさ。とっちーから見てはるか先生ってどうなの?」
どう、って言われても…。
綺麗だし憧れる。
先生としては鬼先生だけどちゃんと見てくれる。
でもそれはあくまでも先生としての憧れ…。


と言ってもさっきの先生と娘さんの姿は正直引き込まれた。
二人とも美しかった。

でもそれも仄かな遠い憧れかなぁ…。

「はるか先生って綺麗だし良い先生だと思うけど先生として憧れるだけでそれ以上は…。」
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