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私立S学園高等部
第2章 美人教師と忘れ形見
新学期。
何だろう。
一学期と違って見える景色が変わった。
いや、周りは何も変わってない。俺が変わったんだ…。

はるか先生は前から綺麗だし憧れてたけど、今の俺には周りより一段と色鮮やかに写った。

「はるか先生前より雰囲気、柔らかくなったと思わね?」
「うーん、かもな?」

でも今までと何も変わらない。
授業を受けて勉強して仲間と喋って。

土曜日の午後に図書館に行くと隣にはるか先生が来て。
その後カフェテリアでお茶して。
夕方にはバイバイ。

付き合ってる?デート?
分からない。

俺ははるか先生のこと好きなの?
好きだけどそれが恋愛と言われると悩む。
だってせりなちゃんの父親の話とか聞いても全く嫉妬とかしない。
はるか先生とエッチする所とか想像…するのはするんだけど…その…。
ちょっと怖いというのか…。
いや、俺、臆病なだけなんだろうな。

はるか先生は俺にちょっと気があるみたいやけど…。

そう思うとすぐ好きだとか言ってすぐエッチする大地とか羨ましいわ。

あーしかも大地にも山崎にも内緒にしてるからこのモヤモヤ誰に聞いてもらえば良いのか分からん。

うちの学校、男の先生と女子生徒のカップルとか普通にうじゃうじゃおってそういうのが抵抗の無い学校なので別に俺がはるか先生と付き合おうが後ろめたい事とか無い。
でも何となくはるか先生に対して可愛いと思うことも沢山あるのだけど『尊敬』という気持ちが強かったりする訳で…。

大地は高等部に進級してすぐに付き合い出した子と別れて今は次の彼女がいる。
山崎は仲の良かったクラスの子と最近になって正式に付き合うことになった。
どっちもリア充やってる。

うちの寮。週末の夜は点呼が無い。
そして門限までは男子寮と女子寮は行き来自由。門限に閉鎖される。
でも点呼が無いって事は…そう、男子が女子寮の部屋に入り込んでいても女子が男子寮の部屋に入り込んでいても黙認される。
週末はお泊まりが当たり前なのだ。

二学期に入ってから大地が彼女の部屋に泊まりに行ったり、逆に俺が、誰かクラスメートの部屋に泊まりに行って、大地が彼女を連れ込む事が増えた。
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