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私立S学園高等部
第2章 美人教師と忘れ形見
「俺にとってはるかさんが全てなのに、そんなこと言うなよ…。」
「英司君…。私はもうすぐ貴方達の前から消えます。私の勝手なお願いだけど…。せりなを守って欲しいの…。」
「せりなちゃんは大事だよ。でもそれははるかさんの娘だから。はるかさんが居なきゃダメだよ…。」
「英司君…。」
はるかさんは俺の手を握った。
「今までありがとう。そして英司君がせりなに惹かれないのであればせめて高校卒業するまでお兄ちゃんでいてあげて欲しい。でも…。」
でも…?
「英司君とせりなは結ばれると思う。せりなは本気よ。」
とにかくどこをどうやって帰ったか分からないけど自分の部屋のベッドに入ってとにかく泣いていた。
それこそ一晩中泣いた。
大地が気を遣って何も言わずにそっとしておいてくれた。
はるかさん嘘だろ?
でも手のロレックスの重みが病室での会話を思い起こさせる。
せりなちゃんのこと好きだし可愛いけど俺ははるかさんのことが…。
はるかさんのいない世界なんて…。
はるかさん…。はるかさん…。
どんだけ泣いても日常は来る。
冬休みが来て受験生は追い込みに入り、受験が終わった生徒は静かに羽を伸ばしていた。
俺は相変わらずお見舞いに行ったりしながら山崎の勉強を見てやったり大地と許可取って外出したり寮でゲームに明け暮れたりしていた。
宿題も大量にあった。
本当に恐ろしく静かで穏やかな年末だった。
年が明けて学校が再開…と言ってもほとんど自主登校で。大地は年末に実家に帰ったままで受験生の奴等ともつるめず一人で登校して、帰ったら宿題とゲームに明け暮れていた。
そんな時携帯に着信。
はるかさんの番号の着信ということははるかさんの携帯をそのまま使っているせりなちゃんからのもの。
「英司お兄ちゃん…。お母さん、亡くなったの…。」
「英司君…。私はもうすぐ貴方達の前から消えます。私の勝手なお願いだけど…。せりなを守って欲しいの…。」
「せりなちゃんは大事だよ。でもそれははるかさんの娘だから。はるかさんが居なきゃダメだよ…。」
「英司君…。」
はるかさんは俺の手を握った。
「今までありがとう。そして英司君がせりなに惹かれないのであればせめて高校卒業するまでお兄ちゃんでいてあげて欲しい。でも…。」
でも…?
「英司君とせりなは結ばれると思う。せりなは本気よ。」
とにかくどこをどうやって帰ったか分からないけど自分の部屋のベッドに入ってとにかく泣いていた。
それこそ一晩中泣いた。
大地が気を遣って何も言わずにそっとしておいてくれた。
はるかさん嘘だろ?
でも手のロレックスの重みが病室での会話を思い起こさせる。
せりなちゃんのこと好きだし可愛いけど俺ははるかさんのことが…。
はるかさんのいない世界なんて…。
はるかさん…。はるかさん…。
どんだけ泣いても日常は来る。
冬休みが来て受験生は追い込みに入り、受験が終わった生徒は静かに羽を伸ばしていた。
俺は相変わらずお見舞いに行ったりしながら山崎の勉強を見てやったり大地と許可取って外出したり寮でゲームに明け暮れたりしていた。
宿題も大量にあった。
本当に恐ろしく静かで穏やかな年末だった。
年が明けて学校が再開…と言ってもほとんど自主登校で。大地は年末に実家に帰ったままで受験生の奴等ともつるめず一人で登校して、帰ったら宿題とゲームに明け暮れていた。
そんな時携帯に着信。
はるかさんの番号の着信ということははるかさんの携帯をそのまま使っているせりなちゃんからのもの。
「英司お兄ちゃん…。お母さん、亡くなったの…。」