この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私立S学園高等部
第3章 モテない優等生
お盆は遠い遠い実家に帰った。
その中等部時代は冠婚葬祭以外は実家にすら帰らせてもらえなくて結局実家に帰ったのは三年半位ぶり。
両親は泣きながら歓迎してくれた。
あー私親不孝してるのかなぁ…。
大学はやっぱり県内の大学選ぼうと改めて思った。

両親は歓迎してくれたけど…。それ以外本当に行くところも会う人もほとんどいなかった。
同世代の子とかほとんどいないし。

本を読むだけの毎日。
せりなちゃんと夏期講習仲間からはLINE来たけど…。
本当に静かだった。
親と過ごした一週間は幸せだったけど。

「私、医学部に進学しようかな…。」
親の前でボソッと呟いた。
「中学、高校と学費タダ、生活費タダだったんだからその分貯金してある。私大だったらそれこそ奨学金もかなり借りないと行けないだろうけど国公立の医学部程度の学費は出してやる。」
両親のその言葉に私は泣きそうになった。
県内の国公立大学の医学部に進学しようかな?
就職だって医者なら県内で就職出来る。
親に恩返し出来る。

でもそれって病気の人を救いたいとか考えてない訳で地元でお金さえ確保できれば良いって話?

お盆が明けて私は学園寮に戻ってきた。
お盆明けの夏期講習は皆のお土産交換大会になっていた。
中には親と海外旅行に行ったなんて子もいた。
私も地元のお菓子とか果物とか皆に配ったりして。
でもこの医学部志望生コースならではなのか帰省して進路の話を親としたことの話になっていった。

「喬子は志望校どうするの?」
「地元の国立の医学部が第一志望。」
「えー東京の大学とか受けないの?」
「うん…。やっぱり親孝行したいし。」
親がドクターの子は親の母校とか親と繋がりのある大学を志望している子が多かった。
でも熱く医学部行ってこういうお医者さんになりたいとか語ってる子もいて、親元に帰れるとか就職とかお金のことしか考えてない私はやっぱりダメなのかなぁと思った。

夏期講習終わって大学の図書館に行って借りてた本を返したあと大学のカフェテリアで一人、ぼんやりとお茶していた。
「畠山さん?」
声を掛けてきたのは真中君だった。
「あ、真中君。」
真中君は隣に座ってコーヒーとサンドイッチの乗ったトレイを置いた。
「もう腹減って夕飯まで待てないよ!」
真中君ってひょろいのにめっちゃ食べるのよね。
/215ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ