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私立S学園高等部
第3章 モテない優等生
夏休みの夏期講習のお陰であんまり友達の居なかった私にも友達が増えた。
医学部志望生コースの女子二人に真中君。
女子二人とは一緒に自習室行ったり寮で夕食食べる時とか一緒になる。

そして真中君とは大学の図書館やカフェテリアでよく一緒になった。

夏休みが終わってもその友情は続いた。

同室のせりなちゃんを含めて数は少ないけど友達が出来て2学期からも毎日が楽しかった。
せりなちゃんは相変わらず勉強教えてーって泣きついてくるけど。

真中君とはたまに一緒に勉強したりもする。

夏期講習三人娘で一緒にいる事が多かったんだけど最近、その中の美帆ちゃんに彼氏が出来たとかで週末の付き合いが悪くなった。

「美帆ちゃんいいなー」
ちょっと羨ましいな。
「えっ!?喬子、羨ましいの!?喬子からしたら彼氏とかより勉強じゃないの?」
「えーそんなことないよ。」
私、やっぱりそういうイメージで見られてるのか…。
「喬子は好きな人とかいるの?」
「いないよー。」
「真中とか仲良いじゃん。」
「真中君はねぇ。好きだけど友達だなー。」
それこそせりなちゃんや三人娘の好きってのと変わんないし。
それに。
「まあ真中君も私のこと女だと思ってなさそうだしなー。」

真中君は例の直木賞作家の書いた女性向け官能小説を読んだり、私の読書の趣味を知ってから、普通に私に対しても下ネタを平気でバンバン言うようになった。
「早く童貞卒業してぇ!!」
「医学部受かったらいくらでもヤれるんじゃない?」
「えー折角うちの高等部にいるからには高等部の間にやらなきゃ。」
「そんなことに現抜かしてたら医者になれないよー?」
「でも勉強してても悶々とするんだよなー。同室の奴とかやりまくっててさ、羨ましいし。」
「えー!?ちゃんと恋愛して好きな人と結ばれたいとか無いの?」
「好きな子がいたらそうかも知れない。でも今は好きな子もいないし…。興味があるってのもあるし、大人になりたいって焦りもあるし…。まあ単純に勉強漬けの毎日じゃ性欲も溜まるよなー。」
一応私も女ですが?
いや、平然と言ってるけどさ。
「畠山さんだってああいう小説読んでるんだし欲求不満なんでしょ?」
「あーはいはいそうですよ。」
女子に対してなんてこと言うのよ、コイツ。
「でも私は真中君と違ってちゃんと恋愛して好きな人と結ばれたいもん。」
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