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私立S学園高等部
第3章 モテない優等生
あーやだ…。私、歯を磨かずに寝てる…。

ふと目を覚ますともう窓の外は暗くなっていて。
慌てて時計を見ようとしたら隣で真中君が裸で寝ていて…。
下半身の痛みが甘い記憶を思い起こす。

ふと目に入った時計。
6:30。
今なら晩御飯もお風呂も間に合う。
と言うか慌てた方が良いかも。
慌てて脱いだ服達をかき集めて着る。

服を着て、真中君を起こす。

「真中君、起きて…。もう夕方だし…。」

「え…?んん…。ん?」

真中君は目を覚まして慣れない風景に少し驚いたみたいだったが裸の自分と私の顔を見て思い出したみたいだ。
「もう6:30だから早く晩御飯行こうよ。」
「え?あ、うん…。」
まだ眠そうな真中君に服を渡して着させる。

一緒に食堂に向かって一緒に晩御飯を食べた。
けど手を繋ぐわけでもなく、真中君は眠いのかあまり喋らない。

私の下半身はまだ痛くてその痛みが無かったら寝る前の事は夢みたいだ。

晩御飯食べたら「じゃあなまた」「ミルクレープありがとう」の会話だけでバイバイ。

何なのよ…。

後悔してるの?

遊び?

やりたかっただけ?

一人部屋に帰ってくると切なくなって涙が出てきた。
「お風呂…行かなきゃ…。」
ベッドを見ると真中君のことを思い出すから慌ててお風呂の準備をした。

お風呂で体を洗ってると真中君のことを思い出した。
この体に触れられたんだ。
昨日までの私と何かが変わったはずで。
でもその痕跡は下半身の痛みしか無くて。

私以外にも何人かお風呂にいた。
この子等はとっくに処女なんか捨ててるんだろうなぁ…。
この学校では一年のGW辺りには大半が初体験済ませてしまう。
まあ一年の間に処女捨てられたんだからいっかー。

お風呂から上がって部屋に戻って。
いつもなら勉強してから寝ようってなるのに。
そんな気持ちになれなくて布団に入った。

このベッドでセックスしたんだ…。
このベッドの中に真中君もいて…。
甘いような嬉しいような気持ちになったあとで起きる寂しさ、空しさ。

涙ぐみながら眠ってしまったみたいだった。

朝、早くに目が覚めた。まだ外は暗い。
今日はさすがに勉強しよう。
朝御飯の時間までまだあるし。
ストーブをつけて机に向かう。

冬休みも終わりか…。
色々、あったね。色々…。
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