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猫好き男子と大人な部長
第8章 猫好き男子と週末デート
 店員に聞こえぬよう、声を最小限まで抑えて架恋が答える。

「で、でも……やっぱりそこそこ値が張るから……申し訳ないよ」

「遠慮しなくてもいいって。それとも、架恋は俺とペアリングをしたくない?」

「もちろん、したいよ。だけど……」

 架恋は欲しくて欲しくて仕方ない気持ちを抑えて、修馬を気遣った。

 それでも、修馬は譲る様子を見せない。

「これは、俺が欲しいから、買う。俺が支払うわけだし、俺の自由だよな」

「う、うん……」

 こう言われると、架恋としても断る理由はなかった。

 そもそも、架恋も欲しいので、そんなに強く拒み続けるつもりは一切なかったが。

 修馬はにっこり笑うと、店員を呼んだ。




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