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猫好き男子と大人な部長
第15章 大人な部長
「いえいえ。昨日よりも、ずっと顔色が良くて、私も安心したよ。石橋君がすっかり元の調子を取り戻す日も近いかな」
架恋は内心、「本当に部長は、よく私のことを気にかけてくださってるなぁ」と、ありがたく思っていた。
瑞穂が言うように、「自分が部長にとって特別な存在」だとは一切思わなかったが。
それにしても、まるで高倉が事情を全て知っており、「修馬との仲が元通りに戻れてない以上、架恋がまだ完全に元気を取り戻したわけではない」ということを知ってるかのように、架恋には思われた。
もちろん、「そんなはずはない。気のせいだろう」とも思う架恋だったが、それとなく探りを入れたい欲求が抑えきれずに言う。
「お気遣いありがとうございます。私なんかのことを、そんなにまで気にかけていただいて……。何だか、部長には、私の心理状態を全て知られちゃってるみたいな、そんな気すらします」
笑顔で言う架恋に対し、ほんの一瞬ではあるが、高倉が驚きの表情を見せる。
しかし、すぐさま元通りの穏やかな表情に戻って、高倉が答えた。
架恋は内心、「本当に部長は、よく私のことを気にかけてくださってるなぁ」と、ありがたく思っていた。
瑞穂が言うように、「自分が部長にとって特別な存在」だとは一切思わなかったが。
それにしても、まるで高倉が事情を全て知っており、「修馬との仲が元通りに戻れてない以上、架恋がまだ完全に元気を取り戻したわけではない」ということを知ってるかのように、架恋には思われた。
もちろん、「そんなはずはない。気のせいだろう」とも思う架恋だったが、それとなく探りを入れたい欲求が抑えきれずに言う。
「お気遣いありがとうございます。私なんかのことを、そんなにまで気にかけていただいて……。何だか、部長には、私の心理状態を全て知られちゃってるみたいな、そんな気すらします」
笑顔で言う架恋に対し、ほんの一瞬ではあるが、高倉が驚きの表情を見せる。
しかし、すぐさま元通りの穏やかな表情に戻って、高倉が答えた。