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Beautiful Smile~不器用な愛~
第5章 親友
***
「……ごめんね、ライブ、最後まで見れなくて」
「そんなのいいよ。ほぼ最後まで見たようなもんじゃん。美紅さ、東京行ってる間、何があったの?」
先程、美紅を連れて出る時、私と同じものが見えてしまった。手首につけたリストバンドには少し血が滲んでいて、指には吐きダコ。久しぶりに会って、途中までは明るく振る舞っていて、全然気づかなかったけれど……。
「……」
「私も美紅と違うかもしれないけど、同じだから」
私は袖を捲り、手首を見せた。