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Beautiful Smile~不器用な愛~
第5章 親友
「違うよ。美紅は、ホントは凄くいい子だって、私は知ってる。美紅をそこまで追い詰めたのは、その子やその男、そして、無能なセンコーどもだよ。私には分かる。本当はそんなことしたくなくて、いつだって、誰か助けて――って叫んでた。けれど、気づいてくれなかった。近くにいる友達も気づかないどころか寄りかかって、最後には、全てを美紅の責任にした。違う? 誰か一人でも、私も悪いのって言ってくれた? 私が美紅の近くに居れたなら、居てあげられたら良かったのに。ごめんね……」
美紅は、私の腕の中でまた泣き出す。違うの、違うの、ごめんねと何度も何度も呟く。私は、大丈夫、大丈夫と美紅の背中や頭をひたすら撫でる。それしか出来なかった。その後、父親が口を利いてくれなくなったことや人が怖くなって、人が多いところで時折、発作を起こすようになり、心療内科に通っていることなどもポツポツと話してくれた。
美紅は、私の腕の中でまた泣き出す。違うの、違うの、ごめんねと何度も何度も呟く。私は、大丈夫、大丈夫と美紅の背中や頭をひたすら撫でる。それしか出来なかった。その後、父親が口を利いてくれなくなったことや人が怖くなって、人が多いところで時折、発作を起こすようになり、心療内科に通っていることなどもポツポツと話してくれた。