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第6章 同愛

「僕さ……」

　木内さんの話を要約すると、子どもの頃、母親に虐待されていた。背中にある火傷の跡、それを愛の証だと思っていた。

　社会人になり、好きな人ができて付き合うようになった。けれど、ある雨の日に自分を愛していたと思っていた母親が別の家族といるのを見てしまい、精神を壊してしまい、彼女に暴力を振るうようになった。

　彼女の最愛な人が現れたことにより、彼女を殺しそうになったが、間一髪で過ちを犯さずに済んだ。その後、自殺未遂で病院に入院した時に献身的に支えてくれた同性の親友のことが好きになってしまった。ということだ。

「うわあ……私も大概だけど、それ修羅場すぎる。そりゃ、逆に仲良くなった人には話せないよね」

　気づけばお酒の缶を二人で六缶空けていた。