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Beautiful Smile~不器用な愛~
第14章 白夜
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十年後――。
私達は二十七歳になった。変わらないもの、変わったものがある。専門学校で友達は増えたけれど、一番の親友は今でも美紅だ。大好きなDream Kissのライブも定期的に行っている。海外ツアーに出たりと売れっ子アーティストだ。最年長の悠さんは、四十代になった。
花さんのお子さんも十歳になり、二人目の子どもも昨年、産まれたそうで忙しくも幸せだそうで。瞬さん家族とも相変わらず仲良くして戴いている。木内さんはというと、ついに親友さんへの気持ちを吹っ切れて、Barで出会った彼氏ができたそうだ。ゲイじゃない!なんて声高々に言っていたのは何処へやら。想像したくもないが、木内さんがネコだそうだ。
透は、某一流企業に就職した。私はというと夢だったカウンセラーになった。高校~専門学校時代で周りの支えもあり、リストカットも過食嘔吐も克服することができた。リストカットの傷痕は敢えて隠すことはしない。これは、私が生きてきた大切な証だから。コレがあるからこそ、綺麗事だけの大人じゃないと子どもたちも心を開いてくれることが多い。