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欲情三分間〜ヨクジョウサンプンマ〜
第2章 ☆☆☆☆☆☆☆☆
______大体、
美咲の講座を受講したがるのは物書きに関心がある学生だ。

社会問題と。





この田中春、
名前のとおり春先に生まれたらしく性格も穏やかだ。


ひょろりと長身。
痩せていて、
いつもグレーか黒のダラダラした服を着ている。


髪は顔を隠す長さ。


『そうね、田中くんねぇ。
あなた空き時間か何か?』

田中と話すとこちらまで間延びした喋りになる。


「はあ、
レポートをまとめてました。
隣に居たのに先生コーヒーしか見てないんだもんなぁ」

無精ヒゲが伸びている。



『ああ…………
ほっと一息ついてたのよ』




「お?
〔灰色天国〕の著者がほっと一息ですか」


美咲は顔に出さずに、ムッとした。


〔灰色天国〕は、
美咲がノンフィクションライター時代に少しばかり売れた写真つきルポルタージュエッセイだ。


経済の悪化の波は、
地方に現れる。大打撃を直接受けるのは中小企業だが、中小企業だけではない。


美咲は当時名も無い島や無人に近い農村を訪れ、
ほぼ自給自足に近い生活を送っている人にスポットを当てインタビューした。



その時に重機やらトラックの免許を取ったのだ。
何か役に立つと思って。


_____半年以上滞在しないと、
その町のことなど分からない。


また、田舎に住む人は「余所者」には敏感である。

美咲は化粧もほとんどせず、見た目には受けがよかった。
ただ生活を知りたくて滞在した。



本人も予想外だにしなかった書籍化と増刷。




だから他人に言われると気恥ずかしさもあって、
ムッとしてしまう。



     
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