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イカせ屋稼業
第6章 そのろく
5車線の真ん中車線を走る。
『慣れたっていうか…
拓矢は手が掛かり過ぎます。
追い焚きボタンを知らない人間が身近に居たとは。
使ったことなくても知ってません?包丁握ったことないって言うし』
『ははは(笑)
そりゃ人それぞれだな。
翔汰がそういうの得意なのもあるね。
所帯じみてるっつーか』
『ですよね?
俺が知らないんじゃなくて、翔汰が慣れてるんですよ』
拓矢が口を挟む。
『拓矢も掴みどころないしなぁ(笑)
血統書付きの大型犬みたいだしね…』
『犬ですか…
それもいいなぁ』
甲斐さんの言葉に拓矢は腕を組み、
神妙に頷いている。
『犬はいいのか(笑)』
翔汰は噴き出しそうになるのを堪える。
1週間同居して分かってきたのだが、
拓矢は色々ずれている。
突っ込みどころが満載なのだ。
(退屈はしないなぁ)
正直、
すずとの交際に意気込んでいた所をスキャンダラスにスクープされてしまって落ち込んでいたのだ。
――世に出る前にシャットできたけれど…
―――落ち込みが同居生活で紛れている。
『慣れたっていうか…
拓矢は手が掛かり過ぎます。
追い焚きボタンを知らない人間が身近に居たとは。
使ったことなくても知ってません?包丁握ったことないって言うし』
『ははは(笑)
そりゃ人それぞれだな。
翔汰がそういうの得意なのもあるね。
所帯じみてるっつーか』
『ですよね?
俺が知らないんじゃなくて、翔汰が慣れてるんですよ』
拓矢が口を挟む。
『拓矢も掴みどころないしなぁ(笑)
血統書付きの大型犬みたいだしね…』
『犬ですか…
それもいいなぁ』
甲斐さんの言葉に拓矢は腕を組み、
神妙に頷いている。
『犬はいいのか(笑)』
翔汰は噴き出しそうになるのを堪える。
1週間同居して分かってきたのだが、
拓矢は色々ずれている。
突っ込みどころが満載なのだ。
(退屈はしないなぁ)
正直、
すずとの交際に意気込んでいた所をスキャンダラスにスクープされてしまって落ち込んでいたのだ。
――世に出る前にシャットできたけれど…
―――落ち込みが同居生活で紛れている。