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イカせ屋稼業
第7章 そのなな
チクタク……チクタク…………時計の針音が響く。


深夜3時。

深く絡まり合い、
ヘトヘトになったふたり。

寝付けずにベッドで伸びていた。
ベッドライトだけ付けて室内の灯りは消した。


『………なぁ拓矢……』


『なに……』


『…やっぱ過去の相手って、男だったわけ?交際相手は』


『…どうした、いきなり……。
…………うーん………
これ言っちゃっていいのかな?』


『何だよその言い方気になるよ(苦笑)』


『…………同性と付き合ったことはないよ』


翔汰は首を起こす。『…へ?』
『なんで?男にしか気持ちないんだろ?』



『………好きになった人はいる。
けど、気味悪がられると思って表に出したことはないよ。
自分が変なのかなと思って女の子と付き合った』



『………あっ?
だからたつわけ?女優相手に』

拓矢は薄明かりの下人差し指を伸ばした。ごそっ、とTシャツの衣擦れ音がした。
『正解。
変だからダメなのかなと思って女とばっかsexしてた。
けど違和感は消えなかった。惰性で反応はするみたい』


『………そっか。
謎が解けたな…。
あっ?
んじゃもしかして俺って初めての人?』


初めての人、と単語にした瞬間に(うわ…)と恥ずかしくなる。
〔凄く大切なひと〕と自ら言ったようで…
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