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第8章 そのはち

――甲斐のバンワゴンがロータリーに滑り込む。


ふたりは「『おつかれっす』」と挨拶して後部座席に乗り込んだ。。


『トレーニングもいいけど、ちゃんとインタビュー&撮影の予定叩き込んでるな？』

甲斐が訊ねる。

ハンドルを切って上手く走行車の波に乗った。



――空き時間のあとは、
2人揃ってのインタビュー&AV撮影だ。。


『はい。
ティーン誌「C-Girls」さんのインタビューですよね。AVはネット配信向けのモノを2本撮り。
ティーンの女子向けかぁ………
スゴい時代っすねぇ。
ティーン誌でゲイカップル特集って』
翔汰は本音を述べる。



『――若い世代にも同性愛者はいるからなぁ。
悩んでる子には安心感を持たせられるんじゃないかな』
拓矢がそう言い腕を組んだ。




『まーな。
拓矢が言うと説得力あるなぁ(苦笑)
………ところでお前ら2人、撮影にはあんまり私情挟むなよ？適度に、な』

甲斐がミラー越しに鋭い目付きを投げた。



勘の良い甲斐は、
気付いているのだろう。

翔汰と拓矢の間にある感情に。



自己申告してないけど、
甲斐もそれ以上は何も言わないし止めもしない。


「『はーい』」