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イカせ屋稼業
第8章 そのはち
『あ。
拓矢クロワッサン付いてる(笑)
…うまっ』

翔汰は拓矢の唇に付着していたパンの粉を指で掬って食べた。



『………拭いておかなきゃな……』
拓矢は頬を染めてウェットティッシュで口元を綺麗に拭った。


照れたらしい。




――――雑誌社に到着した。
出版業界トップの書籍売り上げを10年維持している、集米社【シュウマイシャ】。

漫画コミックが売り上げの殆どを締めている。


ティーン誌〔C-Girls〕はまぁまぁ通常と言った知名度。
お洒落・トレンド小物、人気読モ、
恋愛相談、芸人特集などイマドキ中高生が好きなモノを全て集結している。
翔汰は電子書籍で事前チェックをしたのだ。



『やっぱ、
スゴいね…さすが一流出版社。……何階あるんだろう』

地下駐車場にバンワゴンが降りる。


車内から見えたビルは、
高層で外観も美しく美術館のようだ。


エレベーターで受付がある地下1階に入る。
受付嬢が柔らかな口調でてきぱきと業務をこなす。


『お待たせ致しました。
12階、〔C-Girls〕フロアへご案内いたします』

受付嬢がカウンターから出て誘導した。






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