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第8章 そのはち

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『あづい………
8月って………
地球まるごと茹でられてるよね絶対…………』


『文句を言うなー！
売れるだけチカラいっぱい売るぞ〜はい冷えピタ首の後ろに貼るよ〜』と翔汰。

8月上旬、
夏真っ盛り。



社長が提案し、
aijiは地方営業にも廻ることになった。


主要都市にて手売りイベントがある。



DVD・レンタル本屋を廻るのだ。


百合絵社長いわく、
『右肩上がりに売れてる今が手売りのチャンスよ。
「あんなに人気あるのに、こんなオンボロDVD屋（酷い……）に来るんだ？！」って意表を衝いて〔良い人作戦〕よ！
イメージが大事なのよ。
くれぐれもお客様に失礼な態度取らないようにね？
わかった？
生還したらボーナス出すわよ』
らしい。




生還って大袈裟な。
…………と思った翔汰だが、
地方のDVD屋は節電のためエアコン高め・自動ドア付近は客が来るたび熱気導入。

小まめに水分&塩分補給しないと熱中症で倒れてしまう。


現在、３ヵ所目に当たる北九州市に来ている。


『こんにちはー！』
来客に満面の笑みを向ける。

セクシー男優だから、
夜にイベントがある。
（子供が居る昼間はクレームが入るから夜しか営業出来ないのだ）

初めて、
間近で自分たちのファンと接する機会を得た。