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イカせ屋稼業
第9章 そのきゅー
『甲斐さんはバンワゴンでPC叩いてるから………』


翔汰がいうと、
黒い細身パンツを履こうとした拓矢の手が止まった。

拓矢がカラダを曲げたまま、
翔汰を見上げる。


翔汰は『―――10分あるよ』と拓矢の唇に唇を落とした。













『んっ…………くっ……』
ホテルのバスルーム前にある洗面台の鏡に、
後ろから抱え込む拓矢が映る。
――手を着いて堪えている自分の顔も………。ふたりとも上は着たままだ。

『翔…………
女優……っ、としてる、時っ………
翔、と……してるみたい…っだっ…た』

はあ、はあっ……と息を切らして拓矢が言う。


根がアナルに突き刺さっていた。


翔汰は背中に雷が落ちたように痺れた。
『!!俺も!
だから……くっ、
拓矢の目ぇ…見て……た』

『そっか……
翔…………』
拓矢が根を抜いて、グイッと翔汰を抱き寄せた。
『すきだ』
唇を重ねる。
互いにギュッときつく抱き締めた。
どちらも、同じように同じ気持ちで。


『―――あ。拓矢やば、時間だ』
『あ、そうだ甲斐さん待ってるね』
と慌てて部屋を後にした……………………








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