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イカせ屋稼業
第12章 そのじゅーいち
拓矢_____もう包帯男に戻っている__は、
『好き…………なんだよっ、
ワケわかんないくらい………』
肉棒を咥えたままそう話す。




サラリーマンは仰向けに寝たまま『…………んんっ、
あっ!!』と喘ぐ。


包帯男は口を離すとサラリーマンを組み敷いた。


膝立ちで見下ろす。


『………何でなんだろう……………』
包帯男の自問だ。
『何で、憎んでるお前なんかにこんな気持ち……………』




サラリーマンは『んん……………
分からない…………
けどカラダは受け入れてしまう』
と眉を寄せ、
悩む素振りを見せる。


『……………憎んでるのに、
そのカラダに触れたくて………いたぶりながら嬉しくて堪らない…………』
葛藤する包帯男。



ふたりは見つめ合った。



長い時間、
互いにじっと。



『…………………こんなモノ』
包帯男がサラリーマンのスマホを掴む。
床に転がっていたのだ。



『こんなモノっ!!』

ポイッと投げる。

スマホはガツンと床に叩きつけられた。


(あっ!!
こら拓矢てめぇ!割れたらどーすんだよっ)
小声で怒る翔汰。


『____キミが悪いよ』
拓矢の本心である。

包帯男は傍らに置いてあったローションを持つと中身を全てサラリーマンにかけた。

頭から胸や肉棒まで全身に。




(拓矢、俺が悪かった!)
必死に謝る翔汰。


が、
拓矢はニヤリと笑いながら怒りオーラが半端ない……………………………
目が笑ってない。




ヌメヌメとまとわりつくローションに、
サラリーマンはジタバタするだけだ。



脚は自由が利くけれど滑る。



包帯男は立ち上がると、
椅子に座って脚を組んだ。

(いつの間に椅子!)

首を起こすとどっしりした椅子がある。
翔汰は青ざめる。



『……………………許さない、
俺以外の人を愛するのは』

冷た~~~い声……………

トリモチのような強力ローションに、
ジタバタするだけのサラリーマン。

傍らにて椅子に座り半裸でもがくサラリーマンを冷酷な瞳で眺める包帯男。





(放置プレイ。
許さない)
拓矢が小さく囁いた。





これはこれで画(え)になる。





脚に力を入れるたび、
滑って転ぶ。






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