この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イカせ屋稼業
第13章 ~番外編~free Sky~
あたしは全速力で走る。
こう見えて中学時代は陸上部の短距離エース。
(だから勉強しなかったのだ)
『くっそ、速い!』後ろから男子の声がした。
それに。
あたしは用務員のオジサンを発見した。
『オジサン、助けてー!
男子に襲われたぁ~!!』
このオジサン、
すんごいフレンドリーで面白い。
前からよく話してたんだ。
『なっ、何だと!?
お前たち何してんだ』
竹箒の先を男子に向けて怒鳴るオジサン。
『何年何くみだ?
夏休み中に何してんだ』
オジサンは柔道2段の元銀行員。ガタイがよくて、迫力がある。定年退職後、用務員をしてる。
こないだ聞いた。たまに将棋を教えてくれる。
あたしはオジサンを盾にして、
庭園に敷き詰めてある小石を男子に投げる。
『あっちいけー』
サイカちゃん、それはそれで危険だから止めようか、とオジサンが諭す。
男子は「マズイ。
おい、逃げようよ」と股間を押さえたもう一人の肩を掴む。
『あれ?
彩夏?』
横を見ると、
フェンス越しに有里が目を丸くしていた。
フッとチカラが抜けていく。
『ゆうり…………うわああ~ん』
泣き出したあたしに、
有理が「どうしたの!落ち着け」と駆け寄ってきた………………………………………………
こう見えて中学時代は陸上部の短距離エース。
(だから勉強しなかったのだ)
『くっそ、速い!』後ろから男子の声がした。
それに。
あたしは用務員のオジサンを発見した。
『オジサン、助けてー!
男子に襲われたぁ~!!』
このオジサン、
すんごいフレンドリーで面白い。
前からよく話してたんだ。
『なっ、何だと!?
お前たち何してんだ』
竹箒の先を男子に向けて怒鳴るオジサン。
『何年何くみだ?
夏休み中に何してんだ』
オジサンは柔道2段の元銀行員。ガタイがよくて、迫力がある。定年退職後、用務員をしてる。
こないだ聞いた。たまに将棋を教えてくれる。
あたしはオジサンを盾にして、
庭園に敷き詰めてある小石を男子に投げる。
『あっちいけー』
サイカちゃん、それはそれで危険だから止めようか、とオジサンが諭す。
男子は「マズイ。
おい、逃げようよ」と股間を押さえたもう一人の肩を掴む。
『あれ?
彩夏?』
横を見ると、
フェンス越しに有里が目を丸くしていた。
フッとチカラが抜けていく。
『ゆうり…………うわああ~ん』
泣き出したあたしに、
有理が「どうしたの!落ち着け」と駆け寄ってきた………………………………………………