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イカせ屋稼業
第15章 そのじゅーさん~未来へ~
『いいじゃん、元気なんだし!

腹減った……………』



拓矢のお腹がグゥーッと鳴った。




『何か作るかな?
どうする?
食べに行く?』


『うー…………………

翔汰とふたりきりがいい』
スマホをベッドに投げると、
拓矢が言う。





『いつもふたりじゃん?

あ!イイコト思いついた。

着替えてよ拓!』



翔汰はいそいそと私服に着替えた。



拓矢も『?』と首を傾げながら着替える。




























_________『なるほどなぁ、
たしかに』


ふたりっきりだ。



ホテルのスイートルーム。


初めてだ。
撮影以外で使うのは………………


『でしょ?
ナイスアイデアだろ。
ふたりきりだし、
ルームサービスで食事は済むし。

そういえば拓とホテルって泊まったこともないなぁと思って』






『普段あれだけ撮影してるのにね』



『たまのご褒美つーことで♪♪』

ふたりは広い部屋のソファーでゆったりしている。



まだ早い時間帯だったからか、
平日だからか?


予約が空いた部屋を見つけた。


最近雑誌にも出ている、
内装が和風のホテル。


ソファーもあるが、障子で仕切った間には畳と布団がある。

風呂は釜というこだわり。


照明が灯籠(とうろう)だ。

明るすぎず、
暗すぎず。




都内にいながら、
長野あたりの旅館に来ているみたいだ………………
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