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イカせ屋稼業
第15章 そのじゅーさん~未来へ~
『俺は後なんですねー?』拓矢が訊く。


『うん!とりあえず一人ずつね!』


翔汰は真っ赤なビキニパンツを穿くと、

崩れたモスクの壁に手を伸ばした。


パサパサと粉のように崩れてゆく……………




鴫がカメラを構える。




もう始まっている。





貝殻の欠片のような壁のクズ。

砂埃……………


翔汰はモスクの壁を壊すと、
頭から被った。



白い粉が髪・肩・背中にぱらぱら落ちる。


鴫がシャッターを切る。




翔汰の肉体は、
モスクの影から覗き体にかかった粉でオブジェのようだ。













太陽が地面を照らす。



鴫は自由に動く翔汰を夢中で撮る。





拓矢は翔汰の動きを見、
鴫が切るシャッター音に耳を澄ませた。











泰たちは散らばり、
見守るように構えていたが_______




撮り始めてガラリと変わった空気に見入っていた。


もちろん、
辺りにアンテナを向け爆音などがしていないか張りつめているが。




バスの中で見た翔汰とは、
別人のようだ。



コロコロ表情が変わる。

鴫が翔汰を追い掛けているようで、
泰は(こうやって撮るのか…………)と感心した。





カメラマンといえば、
戦場に同行するジャーナリストしか面識がない。





____鴫ハルコは長身の体を猫背にして、
笑いながら撮っている。



『…………………………はい、OK!!
次拓矢くん!』




拓矢は黒いビキニパンツにガウンを羽織っていたが、
鴫が呼んだときには既にガウンを脱いでいた。








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