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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第16章 第七話 【雪花】 其の壱

たったそれだけのやり取りで、父はすべてを察した。伊八は更に深い吐息を吐き出すと、涙ぐむ娘を見つめた。
「判ったよ。お前が今はこれ以上は話せねえと言うのなら、父ちゃんももう訊かねえ。だがな、お彩、これだけは憶えておくんだぞ。父ちゃんはいつでも、お前の味方だ。たとえ世間さまが皆、お前の敵になったとしても、俺だけはお前の味方だってことを忘れねえでくんな。何か困ったことがあったら、必ずここに帰ってこい。父ちゃんが生きている限り、お前の帰る場所はここにあるんだってことを忘れねえで、絶対に早まったことだけはしちゃあならえぞ」
父の心から言葉が滲みた。お彩は父の顔を見て、深く頷いた。
「判ったよ。お前が今はこれ以上は話せねえと言うのなら、父ちゃんももう訊かねえ。だがな、お彩、これだけは憶えておくんだぞ。父ちゃんはいつでも、お前の味方だ。たとえ世間さまが皆、お前の敵になったとしても、俺だけはお前の味方だってことを忘れねえでくんな。何か困ったことがあったら、必ずここに帰ってこい。父ちゃんが生きている限り、お前の帰る場所はここにあるんだってことを忘れねえで、絶対に早まったことだけはしちゃあならえぞ」
父の心から言葉が滲みた。お彩は父の顔を見て、深く頷いた。

