この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隣の日常
第4章 隣の日常
 アイツあの時、どんな声を出したんだっけなぁ。
 思い出せないんだよ。
 無声映画みたいなカンジなんだよなぁ。
 あの時のアイツの姿とか、記憶っつうか・・・・。


 顔を抱えて蹲ってるアイツを、俺は上からなんべんも蹴ったんだ。
 蹴るだけじゃ満足できなくて、じきに仰向けに転がして、殴ったりもした。
 腹を踏んづけて、髪の毛掴んで地面になんべんも叩きつけて・・・。


 あ、お前、知ってるか?
 人間が死ぬのってなぁ、けっこうあっけないもんだぞ。
 アイツ、すぐ動かなくなったよ。
 2,3分もかからなかったんじゃないかな。


 生まれてくるのは大変なのにな。
 10ヶ月間も母親の腹を借りてさ。
 なのに、終わるのは一瞬なんだ。


 あとからけーさつに聞いたんだけど、アイツ、妊娠してたらしいよ。
 鞄の中に母子手帳と、エコー写真が入ってたんだと。
 9週っていったかな。
 きっと、店で俺に「実はね」なんて言って、驚かせたかったんじゃないの?ヘヘヘ。
 いいよ、離婚しなくて。私一人で育てられるから。
 なんて、健気なこといいつつ、俺と一緒になろうとしてさぁ。
 思い出しただけでもやっぱ、アイツは可愛い女だったわ。


 まぁでも、けーさつからそれを聞いたとき、ホッとしたっていうか、アイツがいなくなってよかったなぁって思ったんだ。


 2,3日拘留されたかな。
 そのせいで会社を辞めざるを得なくなって、トラックの運転手やったり色々したけど、結局、今の仕事で落ち着いてるよ。
 俺よりやばいヤツ多いから、今の職場。真夏でもみーんな長袖着てるからね。


/28ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ