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その恋を残して
第6章 怜未は、ここにいるよ
「――!」
その俺を待っていたのは、内田――を含めて四人の男たちだった。
「何の用かわかっているよな?」
「いや――全く」
内田の顔色が変わる。
挑発的な態度を取るのは得策ではなかったが、俺もあまり冷静ではない。
「お前――帆月蒼空と付き合っているのか?」
「……」
『そうだ』と答えようとして、それを止める。そう答えることで内田を引かせることができるかもしれない。しかし、その嘘はつきたくなかった。
「もしそうでないんなら、引っ込んでろよ。この前も、話してる処を邪魔しやがって。あの女には、俺が先に目をつけたんだからな!」
ピクリ――内田のその言葉に、俺は眉根を寄せる。
帆月蒼空(怜未)を初めて見た時の衝撃が、俺の中に蘇る。
先――だと?