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その恋を残して
第6章 怜未は、ここにいるよ

 そんな訳で――現在、俺と怜未は保健室に居る。しかも、二人だけで……。

「イタタ……」

「……」

 痛みに顔を歪めたことに構うことなく、怜未は淡々と消毒液を浸した綿で、俺の顔をポンポンと這わせている。その手つきはテキパキはしていたが、いたわりは皆無に思えた。

 怒っているのかな? 俺は怜未をジッと見つめた。すると――

「なに――?」

 キッとした目で睨まれ――

「いや――別に」

 と、俺は目を閉じた。

 顔中がズキズキと痛い。結構、殴られたのだから当たり前だが……。

 それにしても、怜未は何を感じているのだろうか。手当はしてくれているが、さっきからほとんど口をきいていない。

 否――もともと、俺と話す気はなかった筈だから仕方ないのかもしれない。お節介をしてくれた田口には申し訳ない気分だが、やはり、俺の方から怜未にかける言葉が見つけられずにいた。

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