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その恋を残して
第3章 私と、蒼空の秘密
「ええ……きっと、大丈夫。私は部屋に行きますから、お願いします」
帆月はそう言い残すと、リビング中程より続く立派な階段を昇って二階へ――。
俺は、その後姿をジッと見つめていた。
「松名様……こちらへ」
沢渡さんに勧められ、俺はソファーに腰を下ろす。
「コーヒーでよろしいですか?」
「あ……いえ、お構いなく」
「すぐに、お持ち致しますので」
と、沢渡さんはリビング脇に設置されているバーカウンターに向う。
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