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秘密の恋人
第19章 波乱ヲ呼ブ手紙
手紙には奥様の今の住所と携帯番号、携帯のメールアドレスが書かれていたけど、義隆さんは連絡を取るにも自分の携帯番号やメールアドレスが彼女の履歴に残ることを渋った。
だから、隆行さんの意向を聞いて、PCから携帯にメールすればいいじゃない。
フリーのメールアドレスを取得するか、私が今使っていないフリーのアカウントがあるから、そのアドレスでメールを送って、解約してしまえばいい、と提案するとやっと納得した。
翌日の土曜日の夜、義隆さんが、隆行さんに電話をかけた。
電話は繋がらなかったらしく、着信だけを残して義隆さんは電話を切る。
その後10分もせずに、コールバックがあった。
『隆行か、あのな、来週あたり、週末に時間作れるか?…実は…な、その、よ…お前の母親から手紙が来たんだ…今月、お前の誕生日だろう。1度会いたいということなんだが…いや、それはまだだ。手紙でも別に会わせてくれとは、書いてない。私たちの姿を遠くから見たいと書かれているだけだった。けど…何処かから見られてると知ってて過ごすのも気分が悪いから、それなら短時間でも会ってサッサと別れたらどうかと思って、な…ヨウコ…母さんは、私じゃなくお前の顔が見たいんだ。一度きりでいいから、大人になった顔を見せてやらないか…?…ん…それは、私もそう思う。でも、あんなんでも、一応はお前の母親な訳だし、な…』
義隆さんは電話を切り、深いため息とともにドサリとソファに座る。
「…どうだった?」
「勝手すぎるって。最初はけんもほろろな感じだったが…最後はちょっと考えるって言ってくれたよ」
「隆行さん、大人だもの。大丈夫よ、きっと。」
だから、隆行さんの意向を聞いて、PCから携帯にメールすればいいじゃない。
フリーのメールアドレスを取得するか、私が今使っていないフリーのアカウントがあるから、そのアドレスでメールを送って、解約してしまえばいい、と提案するとやっと納得した。
翌日の土曜日の夜、義隆さんが、隆行さんに電話をかけた。
電話は繋がらなかったらしく、着信だけを残して義隆さんは電話を切る。
その後10分もせずに、コールバックがあった。
『隆行か、あのな、来週あたり、週末に時間作れるか?…実は…な、その、よ…お前の母親から手紙が来たんだ…今月、お前の誕生日だろう。1度会いたいということなんだが…いや、それはまだだ。手紙でも別に会わせてくれとは、書いてない。私たちの姿を遠くから見たいと書かれているだけだった。けど…何処かから見られてると知ってて過ごすのも気分が悪いから、それなら短時間でも会ってサッサと別れたらどうかと思って、な…ヨウコ…母さんは、私じゃなくお前の顔が見たいんだ。一度きりでいいから、大人になった顔を見せてやらないか…?…ん…それは、私もそう思う。でも、あんなんでも、一応はお前の母親な訳だし、な…』
義隆さんは電話を切り、深いため息とともにドサリとソファに座る。
「…どうだった?」
「勝手すぎるって。最初はけんもほろろな感じだったが…最後はちょっと考えるって言ってくれたよ」
「隆行さん、大人だもの。大丈夫よ、きっと。」