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秘密の恋人
第20章 約束
お風呂上がり、義隆さんが髪を拭きながら

「菜摘、もう生理は終わった?」

「うん…」

「じゃ、今日は私の部屋においで」

ニコ、と笑って部屋に入っていく。私はお風呂に入って、髪をしっかり乾かしてから義隆さんの部屋をノックした。

「どうぞ」

いつも通り迎え入れてくれる義隆さん。ベッドに腰掛けて、新聞を読んでいる。

私がベッドに行くと、サイドテーブルに新聞を置いて、優しく後ろから抱き締めてくれる。
これもいつも通り。義隆さんの優しいキスは、触れた所を熱くする。

大きな手で、優しく触れてくれる。

私のパジャマをそっと脱がして、義隆さんもパジャマを脱ぎ、ブランケットの中で抱き合った。

温かい素肌が触れ合う感触。

時間をかけてゆっくり丁寧に愛される前戯。
最初は恥ずかしかったけど、慣れるとすごく気持ちがいい。ガツガツと求められるより、愛し合ってる実感がある。

私も、義隆さんにお返しをする。
私が、硬く大きくなった義隆さんのものを口に含むと、義隆さんの口からセクシーな吐息が漏れる。

義隆さんがどうすれば喜ぶのか、この同棲生活の中で少しずつ掴みつつあった。

義隆さんは私のいいところなんて知り尽くしていて、私はいつも何度もイッてしまう。

義隆さんと深い所で繋がった時には、もう私の意識は朦朧としていた。

義隆さんは、私と正式に付き合って同棲するにあたって、籍は入れないこと、と子供は作らないことを約束した。それは、私を束縛しないためだ。

子供は隆行さんがいるからもういらない。といい、でも正式なパートナーを得たのだから、避妊もしたくない、と、パイプカットの手術を受けた。

だから、もう彼の子供を産むことはできない。
少し寂しく思うこともあるけど、彼の望まないことは私もしたくなかった。
歳をとってからの子供には充分なことをしてやれないから、という言葉に嘘はないと思えたし、それに、隆行さんだっていつ結婚してもおかしくない歳なのに、子供ほど歳の離れた弟や妹なんて、確かに気まずいに違いなかった。

私たちに子供が居たら、きっと今日みたいに訪ねては来てくれない。もっと距離を置かれる。
だから、この選択はきっと間違ってない。
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