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秘密の恋人
第8章 漣ーサザナミー
それも、ある…義隆さんは優しいけど、イマイチ本心が見えないところもあるし…先輩のときみたいに、期待して、裏切られて傷つくくらいなら、今の関係が気楽、ていうのは確かな話…
「前に…彼に裏切られて辛い思いしたから。正直、怖い、っていうのはある、かも…今は、私は彼のことが好きだけど、彼が…それは勘違いだって。辛い思いをした時に、偶々近くにいただけで、恋とは言わないって…言われてる…でも、優しい人だから…私の事は振り切れないみたい…私が甘えてるの…」
「それ、本当に優しさなの?僕にはそうは思えないけど。」
え?
巽さんは、目の下を歪ませて、すごく嫌そうな顔をした…
でも。優しさじゃないって…どういうことだろう…
「本当に優しくて、止めるべきだと思ってんなら、もっと強く突っ撥ねるって。それをしないのはタダの下心でしょ。突き離す気ないのに止めるべきだなんて、余計狡いよ。好きだって態度でもなく、突き離せないんなら、下心だって素直に認める方がまだ潔い。」
「前に…彼に裏切られて辛い思いしたから。正直、怖い、っていうのはある、かも…今は、私は彼のことが好きだけど、彼が…それは勘違いだって。辛い思いをした時に、偶々近くにいただけで、恋とは言わないって…言われてる…でも、優しい人だから…私の事は振り切れないみたい…私が甘えてるの…」
「それ、本当に優しさなの?僕にはそうは思えないけど。」
え?
巽さんは、目の下を歪ませて、すごく嫌そうな顔をした…
でも。優しさじゃないって…どういうことだろう…
「本当に優しくて、止めるべきだと思ってんなら、もっと強く突っ撥ねるって。それをしないのはタダの下心でしょ。突き離す気ないのに止めるべきだなんて、余計狡いよ。好きだって態度でもなく、突き離せないんなら、下心だって素直に認める方がまだ潔い。」