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秘密の恋人
第11章 虚勢
よく見ればわずかに数本白いものが混じるか、といった程度で、染める程でもない。
歳の割には黒さも保っている。
それが、実年齢より若く見られる所以だろう、とも思う。
だが、普段剃るから他人は見ることのない、口元の髭は疎らに白くなってきていて、加齢の事実を突きつけられる。

私は、48歳。
今年の誕生日を迎えれば49になる。
49か…40代を不惑というのは…確か、孔子の論語だったか。
四十にして惑わず(四十而不惑)、五十にして天命を知る(五十而知天命)。
40歳にしてどんな問題が起きても心に迷いが生じなくなり、50歳で自分の使命が学問であることを知り安心立命の境地に達した、というような意味の漢詩だったはずだ。
学問の神様と讃えられる孔子と自分を比べるのも不遜な話だとは思うが…
50を目前にしても、使命を知るどころか、己が何処に行こうとしているのか迷ってばかりだ。なんと情けない事か。
思わず自嘲的な笑みがこぼれる。
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